編みものが気になり始めてから数日で、スマホが「手編み作品の投稿おすすめ」でいっぱいになってきました。
その中でなんとなく目をひいたのが「くつ下」。
カラフルで明るい色のくつ下たち。これは段染めの糸を使って編んでいるのだとちょっぴり経験者の私は気づきました。
編んだことはないけれど、くつ下に大いに興味がわいて自分でも作ってみたくなったのです。
ブランクあるけどできるかな、きっとできるに違いない。そう思った理由についていくつか考えてみました。

どうでもいい話かもしれませんが、聞いてください。

久しぶりの編みものだから、すぐに完成して早く達成感を感じられる方がいい。くつ下はそういう意味でぴったりだと考えました。
完成を楽しみにしながら、短期間で飽きずに作り切れるのが大事だと思ったのですね。
くつ下は毛糸ひと玉(約100g程度)で1足作れるようなのです。
編みものの心得が少しくらいはあるもののブランクがあり過ぎて、そもそも針や糸の持ち方から思い出さないといけません。
手の動きは基本的なことの繰り返し。表目・裏目・増し目・減らし目・作り目、そして糸の始末。
それさえ「どうやるんだっけ?」とまあ、きれいさっぱり忘れてしまっているのです。
ブランク後の最初の作品はくつ下が良い。大物はあり得ないという所以です。

「手が覚えていて勝手に動く」なんていうのは妄想でした。
くつ下は「つま先」「足の甲」「かかと」「足首」「ゴムの部分」といういくつものパートに分かれます。
実は調べてみると、編む順番も「つま先から」「履き口から」に分かれるようなのです。
そして「かかと」に関しては何種類もあるのです。知っていましたか。
くつ下のゴム編みの長さや、丈の長さも手編みなら自分の好きなように決められる。
くつ下に興味を持ってみて、初めて知ることもたくさんありました。
バリエーションがあって少しずつ、いろんなことに挑戦できる楽しみ。段々に自分の得意パターンが定まっていく楽しみ、小さくて完成が早いくつ下ならではですよね。
くつ下のような細い筒状のものは、棒針4〜5本を使って編む達人もおられますが、お手軽なのは輪針です。
くつ下用に短い輪針もあれば、80センチくらいのコードでつながっている針で「マジックループ」という技法を使って編むものもあります。
針と針とを切り替えるたびに緩みが出ないように気を使わなくてもいいし、中断した時も安心して保持できます。
手荷物が大きくならないので、外出先にも持っていけるモバイル編みができます。

スキマ時間にちょこちょこ編みたい人にもぴったりですね。

くつ下用の糸が、たくさん展開されています。
まず、多彩なカラーバリエーション。グラデーションや段染めの糸を使えば、シンプルな編み方でも複雑な模様が自然に現れる優れもの。
単色でもいいし、何色か組み合わせて使ってもいいし、かかと・つま先・ゴムだけを違う色を使ってアクセントにするも良し。デザインは無限大です。
くつ下を作る糸は、耐久性や伸縮性・快適性が必要です。防縮ウールやナイロン混紡の丈夫な糸を使うようにします。細い糸を使用してハイゲージで編むことで、目が詰まり耐久性が上がります。
夏にはコットン素材の糸を使うもよし、接触冷感や光沢がきれいな竹やシルクを使った糸も人気があるそうです。
自分で作る大切なくつ下。手洗いしたりネットに入れてお洗濯したりして長持ちさせたいですね。
自分用、家族用、男性用、女性用、子ども用、プレゼント用。使う人がたくさんいるくつ下だけにいくつ作っても実用品。気が済むまでたくさん作ってもいい。
待っていてくれる人がたくさんいます。
完成する喜びよりも、編んでいる時間が宝物という編みものフェチにとってはくつ下は最適。
編みものはくつ下専門、という人も世の中にはたくさんいるそうで「ソックニッター」という名称もあるそうです。そこまでじゃない、という人も全然平気、気楽に楽しめそうです。
編みものが流行っている今ではそんなに気にすることはないですが、「わざわざ手編みにしなくても・・・」と考える人は少なからずいます。
くつ下用の毛糸もそれなりのお値段だし、買った方がコスパが良いのは承知の上です。でも趣味なんて実はそういうもの。
「手編みのくつ下ってすてきな趣味だね」と褒めてもらえます。プレゼントしても喜んでもらえます。
セーターやマフラーのように気持ちが重すぎるなんてこともないライトな存在なのかも。
たくさん作ってSNSとかに投稿したりして、みんなに見てもらうもよし、下手な出来でも味があってそれはそれでいいのだと思うのです。
多彩で自分が出るし、人が作っているのを見ながら再現性もある。誰が作っても同じ形に出来上がる。けれどくつ下を自分で編めるっていう人はそうそうゴロゴロいません。
とても自慢になることだと思うのです。
そういうわけで、7つ理由を述べてみました。
- 小さいから出来上がりが早そう
- 忘れていることを思い出すのに最適そう
- いろんな工程があって奥深そう
- コンパクトに持ち運べていつでもできそう
- くつ下専用の糸が想像以上に進化していそう
- 完成した後も実際に使えそう
- 手編みでくつ下なんて自慢できそう
全くの初心者ではなくほんの少し心得がある人ならば、きっと同じ悩みを持つ人はいらっしゃるはず。
大物を仕上げる自信のない自分に、編み物の楽しさを思い出させ、ちょっと低めのハードルを用意し、かつてのマイブームよりも進化した環境になった現在を感じてもらおうと、あえて言語化してみました。

こうして私はくつ下にどハマりしていくので、次回の投稿もお楽しみにお待ちくださいませ。